2008年11月15日

☆『夜明け前』(※性同一障害)


☆『夜明け前』(※高校生、過去、田舎、社会人、父親、実家、母親、世間、性別)
著者名:中間淳生
出版社:集英社
クッキー
★★★
出版年:2008.11
ISBN :9784088568560

“――どうして。
 どうしてあたしは男として生まれたの?”


 性同一障害を描いた作品。

 体は男。心は女の子という状況です。

 告白しても気持ちが伝わらない、むしろ嫌われるという現実。
 社会に出ても男と女がある。
 理解してもらえない辛さがここにあります。

 一つ感心したのは構成のうまさ。
 ストーリー構成がどこか新鮮だった。
 
 最近はおネエMANとかいろいろあるからわりと理解されているとは思うけど、
 でもそんなの上辺だけで実際の現実はほとんど辛いんだろうなあと思います。

*******
>関連作品
☆『ダブルハッピネス

2008年10月30日

☆『ICHI 市』(※盲目)


☆『ICHI 市 1〜(続刊)』(※江戸時代、旅芸人、幕末、三味線、二人組、刀、剣術、外国人、新撰組、幕府、尊王攘夷)
著者名:篠原花那(著)
子母澤寛(原著)
出版社:講談社
イブニング
★★★★
出版年:2008.10
ISBN :9784063522419

“この二人は一体――”

 女座頭・市を描いた漫画。
 映画との違いなどは知らず。
 全くのオリジナルなんしょうか。
 それとも映画と同じようなシナリオなんでしょうか。

 とにかく、でもかっこよかったです。
 そして何より美しい。

 目が見えないのになぜこれほど強いのだろう。
 剣術も、心も。
 共に旅をする藤原十馬との関係も気になるばかり。

2008年08月06日

☆『ダブルアーツ』(※透化病)


☆『ダブルアーツ 1〜(続刊)』(※感染病、発作、末期、ガールミーツボーイ、シスター、夢、耐性、生き残り、不思議な力、能力、暗殺者、戦い、敵、協会、元カノ、一族、純血、種族、祭り、両親、愛情)
著者名:古味直志
出版社:集英社
ジャンプ
★★★★
出版年:2008.08
ISBN :9784088745596

“オレだけはあんたに触れても絶対不幸になんかならない。
 絶対ならないから。”


 ジャンプの新鋭。

 トロイという透化病が世界に蔓延する世界。
 トロイは素肌で触れただけで感染してしまう恐ろしい病気で、
 治療方法は未だ見つからない難病。

 主人公はその治療の力を持っているシスター・エルレイン。
 だが、ついに力の限界が来て自分もトロイを発症してしまう。
 死にそうなところで出会ったのは、
 トロイに感染しないばかりか、
 発作を止めてしまうという絶対的な力を持つ少年・キリ。
 

 繋いだ手を放すと死んでしまうというハンデを持ちつつ、
 しかしその繋がれた手により人間の温かさっていうか希望のようなものがぐっと伝わってくるんですよねー。
 何かと不便多すぎですが、なんかうらやましいわ。

 そして、キャラクターもいいよね。
 キリの父と母の寛容っぷり、
 そしてキリの元カノ・スイ。
 かっこよすぎ。

 これから大きな作品になっていくんじゃないかな。
 紹介してくださったmokoさんありがとうございます。

******
>透明になる病・喪失関係の作品

☆『トランスルーセント 彼女は半透明
 透明病の話。
『ダブルアーツ』みたいな発作や感染はない。
★『些末なおもいで
 あれという奇病。

2008年08月05日

★『パコと魔法の絵本』(※記憶障害)


★『パコと魔法の絵本』(※病院、患者、誕生日プレゼント、両親、芝居、死、過去、交通事故、生き残り、作者、屋敷、社長、変人)
著者名:関口尚
出版社:幻冬舎
幻冬舎文庫
映画化
★★★☆
出版年:2008.07
ISBN :9784344411616

“あのじじいはな、信じてんだよ。
 一日経てば全部忘れちまうあの子の心に、
 記憶ってことができないあの子の心に、
 なにか残せるはずだって、
 あのじじいは信じてんだよ!”


 来月に公開される映画の原作本。

 お金持ちのガンコじじい・大貫。
 彼の入院した病院には変人ばかり。
 毎日文句ばかりの嫌われ老人の彼はある日絵本を持った女の子に出会う。
 彼女にもキツくあたるのだが、
 記憶が一日しか持たないという現状を知ると、
 彼女のために何かしてやれないかと思うようになる。
 どうすれば彼女に思い出を残せてやれるのだろうか。

 という話。

 自殺を繰り返す患者とか、オカマとか、銃弾をペンダントにしている人とか、いろんな入院患者が出てきます。

 文字で鑑賞するより目で見たほうがおもしろい印象。
 
 過去を語るという作風も良かったんじゃないかと思う。
 これにはこういう意味があるんだと思うと、
 より絵本や記憶の重みってのが出てくる。

2008年07月29日

☆『いのち屋エンマ』(※闇医者)


☆『脱獄ドクターいのち屋エンマ 1〜(続刊)』(※囚人、刑務所⇔シャバ、脱獄、外科医、妹、刑務官、逮捕、兄、病院、冷凍睡眠、命、依頼、請負、報酬、手術、病気、犯罪)
著者名:富沢順
出版社:日本文芸社
漫画ゴラク
★★★☆
出版年:2008.07
ISBN :9784537108545

“どんな世界にも抜け道はあるものよ!
 選ばれた人間だけがそれを利用できる!”


 これはよかった。
 奇抜な女・花音の存在がこの作品をさらに惹き立てていると思う。

 光速の外科医として活躍してきた円馬光也は、医師法違反等の容疑で逮捕され刑務所へ。
 しかし自分の妹だと名乗って面会してきた女・花音との出会いにより闇医者稼業をすることに。
 彼女と共犯とおぼしき刑務官の男により夜になると脱獄。
 正規の病院で手術できない事情をもつ患者たちの治療にあたる。

 ミステリアスがいっぱい詰まった漫画だった。
 なんていうか、闇医者も素敵ですね。
 というのと同時に、やっぱ医者ってすげーっていうのがあります。
 
 一般の人じゃできない行為ですからね。
 怪我や病気を治すっていうのは。
 
 推しとくわ。

2008年07月25日

☆「ナインダーツ」(※病気)


☆「ナインダーツ」(※患者、隔離施設、生きる価値、才能、社会復帰、感染症、懲罰)
著者名:甲斐谷忍(著)
出版社:集英社
ヤングジャンプ
★★★☆
出版年:2008.07
ISBN :9784088774763

“くやしいけどこれが現実なんです。
 人間じゃないんですよ、俺達”


『LIAR GAME−roots of A 甲斐谷忍短編集』収録作品。
ライアーゲーム』の秋山さんの過去を描いた表題作のほかいろいろが入った短編集。
 秋山さんかっこいいですvv


 で、うち「ナインダーツ」を紹介。

 ミドリ病にかかり隔離施設に閉じ込められた患者が、
 自分らの人権をダーツゲームによって勝ち取る話。
 一人だけ驚異的なほどのダーツできる男の子がいるんです。
 
 なんかある意味現代社会に繋がるようなものがあって、
 ちょっと考えさせられた。

2008年07月16日

☆『奇跡のヒト』(※冷凍睡眠)


☆『奇跡のヒト 1〜2(続刊)』(※コールドスリープ、サスペンス、過去、医者、女医、人体実験、借金、モデル、マネージャー、年齢、報酬、競馬、大金、屋台、仕事、夫婦、秘密)
著者名:土屋ガロン(著)
張慶二郎(画)
出版社:新潮社
バンチ
★★★★
出版年:2008.07
ISBN :9784107713896

“俺は冷凍睡眠から20年後に蘇生した奇跡の男……
 おそらく人類史上でただ一人の……”


 強力プッシュ。
 1&2巻同時発売。

 これはおもしろい。
 
 20年前にコールドスリープし目覚めた現代。
 大きく変わってしまった東京。

 男の過去に迫ったり、
 出会ったモデルの女・水島リサとの出会いを通じて、
 現代社会の生きにくさっていうか苛立ちみたいなものが描かれていていて、
 共感する部分が多い。

 ミステリーというかサスペンス部分もたくさんあるので
 これは見逃せない。

ホムンクルス』好きな人もいいかも。

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>コールドスリープを扱った作品(宇宙系は除く)
●『天使が堕ちた街
☆『7SEEDS

2008年07月01日

☆『麻酔科医ハナ』(※麻酔科医)


☆『麻酔科医ハナ 1〜(続刊)』(※女医、同僚、過酷労働、激務、病院、手術、過労、恋、結婚観、生命維持活動、患者、医療事故、意志)
著者名:なかお白亜
出版社:双葉社
アクション
★★★★
出版年:2008.06
ISBN :9784575835045

“どんなに完璧に麻酔してもそれが当り前と評価され……
 失敗は一度として許されない……。
 ――こんなクソ厳しい仕事…誰がやるって?”


 これはなかなか面白かった。

 麻酔科医という、周りからはあまり評価されにくい専門職の大変さとやりがいを描いたもの。
 医者っていったら男が主人公っぽいけど、ここでは女医さんが主人公になってます。
 
 かっこいいなーと思った。
 魅力を感じます。

 でも現実は本当に厳しく辞めていく人が多いみたい。
 難しいなあ。

2008年04月21日

☆『最上の命医』(※医者)


☆『最上の命医 1〜(続刊)』(※小児科医、手術、病院、外科、医療、次元変換能力、技術、命、研修医)
著者名:橋口たかし
入江謙三(著)
出版社:小学館
サンデー
★★★★
出版年:2008.04
ISBN :9784091213853

“ヤツはおそらく……
 この日本の小児外科不足の現状をブチ壊すつもりなんだ”


『焼きたて!! ジャぱん』作者の最新作です。

 今度は天才小児外科医の話。

 生まれたばかりの頃、心臓手術を受けた少年・命が、それをきっかけに最高の小児外科医になることを決めます。
 そして夢は偉大な男との出会いにより志が変わり、どんどん力を発揮していくというあらすじ。

 人を救うことのすばらしさを教えてくれる漫画です。
 かっこいいなあ。
 自分のやる気を奮い立たせるというか、
 小さい頃これ読んでたら医者目指したいって思っちゃうかも。

2008年03月09日

●『旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。』(※喪失症)


●『旅に出よう、滅びゆく世界の果てまで。』(※不思議世界、少年少女、名前、バイク、相棒、飛行機、肩書き、秘書、取締役、社長、ボス。仲間、学校、日記、燃料、食料、野宿、養護教諭、保健室、高校生、記録、記憶)
著者名:萬屋直人
出版社:メディアワークス
電撃文庫
★★★☆
出版年:2008.03
ISBN :9784840241922

“世界を緩慢に蝕むこの現象には、
 正式な名前がついていない。”


 喪われる物語。

 名前を失い、顔を失い、色を失い、影を失い、
 そして最後に存在が消えるという現象。
 その人物が残した絵画や文章、印刷物、録音物など。
 あらゆるものが消えてしまう。

 そんな世界の果てを目指し旅をしているのが本作の主人公である少年と少女。
 名前を失っているため、少年と少女と、そのまま呼び合ってます。
 二人がどんな関係かは失われているので不明。
 ただ、良き相棒であることは確か。
 彼らは一台のバイクで旅をし、
 その中で出会う同じ病気を持つ人と触れながらまた旅に出る。

 という連作短編集みたいなもの。
 電撃大賞の入賞にもれてしまった作品らしい。

 静かに滅びていく世界で、人はどう生きるのか。
 そして、何を残していくのか。
 人間の終末が描かれてます。
 消失感というか、哀しげな感じがどこか心地良かった。
 それはたぶん、悲観的に描かれていないからだと思う。

 ラストの日記の件も、良かった。
 この抜け穴が作品を明るく照らしているんじゃないでしょうか。

******
>失われる物語。
★『密やかな結晶
 本作と一番近い内容だと思う。
★『失われた町
 町が消える話。
★『少年検閲官
 そもそもミステリとか探偵とかそういう言葉が失われた世界。
★『散歩する侵略者
 言葉の概念が消えていく話。

2008年02月16日

☆『中性風呂へようこそ!』(※性的少数派)


☆『中性風呂へようこそ!』(※セクシャルマイノリティ、インターセックス、中間性、半陰陽、性転換手術、オカマ、オナベ、MTF、FTM、悩み相談、改名)
著者名:新井祥
出版社:双葉社
アクション
★★★★
出版年:2008.02
ISBN :9784575941500

“性別は男・女2つではなくグラデーションのようなもの。
 人はみなその中のどこかに位置しているのです”


性別が、ない!』の作者最新作。
 半陰陽である著者が、性的少数派についてのいろいろを語るというか解説しているというか。
 エッセイみたいだけど、完全にいうとそうじゃないという感じのコミックです。

 普通の生活の中じゃその人の本当の性別というのは分からない。
 お風呂を舞台にしたのがうまいと思う。
 非常に良い作品でした。

2008年01月25日

☆『ミッドナイト☆チルドレン』(※記憶喪失)


☆『ミッドナイト☆チルドレン 1〜(続刊)』(※アイドル、芸能、マンション、寮、事務所、グループ、テレビ局、苦労人、双子、花、施設、撮影、収録、ドラマ、役者、コンサート、孤独、御曹司、報道、病院、過去、兄、恋)
著者名:新條まゆ
出版社:集英社
別冊マーガレット
★★★☆
出版年:2008.01
ISBN :9784088462585

“1人になると考えてしまう。
 記憶をなくす前のあたしって……
 どんなんだったんだろうって……”


 新條まゆが集英社に進出。
 少コミのイメージしかないので一体どうしちゃったんでしょうって感じです。

 主人公は記憶を失くした少女。
 仮にすみれと名づけられている。
 そのすみれが雨の日に道で倒れてて、拾って寮に連れ込んだのがとあるアイドルグループの双子。
 無視するわけもいかないのでとりあえず……という形から同居がスタート。
 
 全く思い出せない失われた記憶。
 そしてお世話になっているリスキーのメンバー達にも話したくない過去というかそんなのがあるみたい。
 
 自分が何者であるのか、
 本当の自分とはなんなのか、
 自分の居場所は、心の拠り所は……。

 何気にいろんなもんが詰まってて、これはけっこう期待できるんじゃないかと思った。
 さすがベテランってだけあるよ。

2007年12月28日

☆『神の手を持つ男』(※脳外科医)


☆『神の手を持つ男 1〜(続刊)』(※医者、医師、医学、手術、病院、研修医、患者、相談、過去)
著者名:本そういち(画)
福島孝徳(監修)
出版社:角川書店
コミックチャージ
★★★☆
出版年:2007.12
ISBN :9784047250062

“実際は神様ではない……。
 それは…当の私がよく知っている”


 実在の医師・福島孝徳のドキュメンタリーコミック。

 人が病にかかったとき、それを治すのは人間しかいない。
 それも、<医者>という一部の人間に限られる。
 その医者というくくりの中でも、ごく一部の人間だけが<この先生なら……>と、誰からも頼られる存在なのだと思う。

 しかしその医者も人間。
 治せないものだってある。

 医者とはどういう人間なのかが描かれています。
 医者がいなければ人は生きていけませんからね。

2007年12月28日

☆『H2O』(※盲目)


☆『H2O-FOOTPRINTS IN THE SAND 1〜(続刊)』(※転入、学校生活、風車、過去、本、精霊、丘、友だち、約束)
著者名:枕(原著)
狗神煌(画)
出版社:角川書店
コンプエース
★★★
出版年:2007.12
ISBN :9784047139688

“……それじゃまるで……
 約束の人じゃない”


 なんとも美少女系な表紙ですけど、中身はけっこうおもしろいです。
 女ばかりに囲まれる男子一人という構図はどうも怪しいですけど、
 いかがわしいってワケじゃなく、これはミステリファンタジー。
 まあ、ツンデレとかぱんつ穿いてないとかありますが、いけないわけじゃないからね。

 主人公弘瀬は、見えない眼のこともあっての転校生。
 登校日前に出会った少女に学校で再会というお決まりシーンで幕は開けますが、
 目が見えないという分、ミステリアスさが増しています。

 ファンタジー要素として出てくるのが音羽。
 仲違いしてしまった人たちの心を取り戻すための旅をしている精霊。
 バラバラになった心をひとつにするには<約束の人>が必要だそうで、
 主人公・弘瀬が当てはまるらしい。

 で、その仲違いしている人がクラスに1組。
 それが登校前に出会った少女・小日向。
 と、対する神楽。

 ちょっとだけ期待の作品。
 

2007年12月07日

★『日傘のお兄さん』(※日光アレルギー)


★『日傘のお兄さん』(※逃避行、島根、東京、幼児、日傘、母子家庭、離婚、父親、クラスメート、友だち、ネット、掲示板、夜行電車、好きな人、孤独、過去、いじめ、医者)
著者名:豊島ミホ
出版社:新潮社
新潮文庫
単行本(04/3)
★★★★
出版年:2007.10
ISBN :9784101199429

“ごめん――迷惑をかけることはわかってる。
 でも、君しかいないんだ。
 他に誰も頼れない。
 焼け付きたっていいから、君と逃げたいんだ”


 この方の本は『青空チェリー』以来。
 成長したなと思った。
 
 4本の短編集で、死んだ女の子が彷徨う話「あわになる」もけっこう好きなんだけど、
 この表題作「日傘のお兄さん」は特別ですよ。
 何気に萌えるのは気のせいでしょうか。
 幼少時は少年と幼女。
 現在は青年と少女である2人の男女。
「お兄さん」「なっちゃん」という呼び方がいいんですよねえ。

 主人公の夏実は東京に住んでいる。
 幼少時を過ごした島根。そこには自分の寂しさを埋めてくれる日傘のお兄さんの存在が。
 東京に越して何年かぶりに、その日傘のお兄さんと再会するのです。
「追われてるからかくまって」だって。
 クラスメートいわく、ちまたではロリコン男として危険人物扱いされているらしい。
 彼の出現情報はネットに流れ、掲示板で常にマークされているのだった。

 幼女誘拐事件とか殺人とかあるからね。
 世間の目は冷たい。
 ロリコンはそれだけで危険人物扱い。
 お兄さんの過去を知らないくせに。
 そんなのひどい。

 夏実はお兄さんと島根へ向かう。
 もちろん、その旅路まで常にネット上で追われていくんですよね。
 
 ラスト軽くほろりときました。
 微妙に泣きそうになった。

2007年10月20日

☆『クワイエットルームへようこそ』(※閉鎖病棟)


☆『クワイエットルームにようこそ』(※精神病院、隔離、拘束、睡眠薬、恋人、ケンカ、看護士、入院患者、拒食症)
著者名:松尾スズキ(原著)
上野愛(画)
出版社:集英社
原作あり
映画化
コーラス
★★★
出版年:2007.10
ISBN :9784088654348

“わたしは神様に居場所を選んでもらうため薬を飲んだ。
 そしてクワイエットルームにたどり着いた”


 小説が映画化されると、かなりの確率でそれがコミック化されるよね。
 最近のものだと、『象の背中』にひきつづき。
 
『クワイエットルーム』は一度小説で挫折したことあるので、実はコミック化歓迎でした。
 最初からありえないシーンで物語があけるので。
 夢だったらいいんだけどさ。

 明日香は、気がついたらベッドに拘束された状態で目覚めた。
 体は全く動かない。
 看護士いわく、ここは精神病院の閉鎖病棟。
 原因は薬とアルコールの大量摂取で倒れたから。
 自殺未遂と思われた自分は強制入院されていて、勝手に退院できないという。
 あれはいろんなことが重なってムカついたからの自棄酒というかなのに……。
 
 自分は異常者じゃない。
 なのになぜこんな病棟にいなくちゃいけないんだろう。
 
 クワイエットルームは、死のうとしている人を閉じ込める部屋。
 薬の大量摂取といったらやっぱり正常者と判断するのは難しいと思う。
 でも本当は違うんだーっていうのは、どうやってみわければいいんだろうとか考えた。
 しかし、日本人の鬱率ってのは高いし、よくわからんのよね。

 けっこうわかるなーっていう話でした。
 でもこういう世界は苦手だ。
 
******
読売新聞の書評(小説)

2007年10月16日

☆『象の背中』(※ガン)


☆『象の背中 1〜(続刊)』(※父親、部長、家族、妻、娘、告知、タイムカプセル、絵描き、夢、好きな人、愛人)
著者名:秋元康(原著)
くじらいいく子(画)
出版社:新潮社
BUNCH
★★★
出版年:2007.10
ISBN :9784107713582



☆『象の背中 妻の手紙』(※マイホーム、家族、愛人、苦しみ、肺がん、チョコレート、入院、手紙、遺骨)
著者名:美咲さくや
秋元康(原著)
出版社:講談社
BE・LOVE
★★★
出版年:2007.10
ISBN :9784063723601

“だからこそ、残されたオレの人生を全うしたい”

 象は死ぬとき、群れから離れて独りぼっちになるらしい。
 それが、タイトルの由来。
 肺がんになって死の告知をされた男が、余生をどう生きるかという話だ。

象の背中 追憶のベッド』に続き、2作目、3作目のコミックバージョンを読んでみました。
 このあと、白泉社と新書館からもコミックが出るようですが、
 もう読まないかも。

 感動する話なんだけど、こういっぱい漫画化されてもネタバレになっちゃっているので新鮮さがないというかな感じです。
 この2作も全く同じじゃないし、新しいエピソードっていうのもあるけれど、結局テーマは一緒なのでどうともいえないなあ。

 一作だけ読むなら全く問題ないけどね。
 とりあえずオススメは『象の背中 妻の手紙』ですね。
 夫に愛人がいながらも、それを許す妻が素敵です。
 こんな心、持ちたいよね。

2007年10月14日

☆『壊れた脳生存する知』(※高次脳機能障害)


☆『壊れた脳生存する知』(※医者、病気、脳、現実、悩み、夢、仕事)
著者名:成瀬涼子(著)
山田規畝子(著)
出版社:講談社
BE・LOVE
★★★
出版年:2007.10
ISBN :9784063723618

“嘘みたいだ。
 自分がこんな人間になっちゃうなんて”


 脳に障害を持つ女性の実体験を描いたノンフィクション作品。
 それをコミック化したものです。

 医師として第一線を歩んでいた主人公の女性が、
 モヤモヤ病にかかり、それから生活に支障が出て行ってしまう。
 当たり前のことができない現実。

 残酷すぎて正直読むのが辛かったです。
 でも、知っとかなくちゃいけないよなあ。

2007年10月07日

☆『象の背中−追憶のベッド』


☆『象の背中−追憶のベッド』(※ガン、過去、友人、余命、思い出、婚姻、恋人)
著者名:秋元康(原著)
林久美子(画)
出版社:白泉社
シルキー
映画
★★★
出版年:2007.10
ISBN :9784592187844

“俺は、あと4ヶ月で死ぬ。
 ガンなんだ。”


 秋元康の小説が映画化。
 それの関連書籍です。
 今月は「象の背中」ラッシュでいろんな出版社からマンガが発売されますからねー。
 それだけの注目作品ということでしょうか。

 病気によりあと少しで死ぬという男が、今までお世話になった多くの人を一人一人訪ね歩くことに余命を使う話。
 このコミックは、うち一人をピックアップしたものです。
 一言でいうと官能です。

 元恋人と会う話。
 掲載誌はシルキーということで、主婦向けじゃないけど、まあそんな感じ。
 悪くはないけどセックスシーンが苦手すぎる。
 だいたいにおいて、主人公が若すぎます。
 もっとおじさんじゃなかったけかと思う。
 だから、ありえないだろとこっちは思ってしまうわけですよ。

 原作読んでないのでごちゃごちゃいっちゃいけませんがね。

2007年09月04日

☆『ママの恋人』(※研修医)


☆『ママの恋人』(※母親、再婚相手、恋、過去、事故、生き残り、神様、ガン、病院、嫉妬)
著者名:かねさだ雪緒
出版社:小学館
ベツコミ
★★★★
出版年:2007.08
ISBN :9784091311801

“俺は医者だろ?
 俺に関わる人をなんとしても救ってやる。”


 母親の再婚相手(未来のパパ)を好きになっちゃうって話なんだけど、
 だから「ママの恋人」ってタイトルなんだけど、
 これが意外なトリックというか、裏があってびっくりした。
 
 野美の家に突然現われたのは、母親(47歳)の再婚相手の良(24歳)。
 同居していく中で、だんだんと、どんどん好きになっていっちゃうのです。
 ママの恋人を好きになってしまった自分。
 良は自分の父親でしかない。
 でも、感情を抑えることなんてできない――。

 短編なのにすげー!
 ありきたりといわれたらアウトなんだけど、でもわたしは好きだっ。
 短編ながらに、命についてとか、医者を目指す理由についてとか、
 命の大きさとか、けっこう重く描かれている。
 ただの恋愛モノじゃありませんよ。

2007年07月22日

★『私の優しくない先輩』(※病気)


★『私の優しくない先輩』(※恋、恋愛、片想い、生きる、告白、体育、転入生、いじめ、家庭問題、フリーマーケット、友だち、田舎、島、同級生、先輩、療養、病弱、友情、嫉妬)
著者名:日日日
出版社:碧天舎
恋愛小説コンテストラブストーリー大賞受賞作
★★★★
出版年:2005.02
ISBN :9784883467242

“幸せに生きよう。
 最後の刹那に微笑むために”


 すごかった。
 さすが日日日さんといいますか。
 ふつーに面白かったです。

 主人公は、病気の療養のため島の高校にやってきた西表耶麻子。
 同級生の愛治くんを好きになる。
 ラブレターを書くがたっくさん失敗。
 告白できずにいる。
 
 一方で一番付き合いたくないのがタイトルにもなっている私に優しくない先輩。
 不破先輩っていうんだけど、彼は病気で体育を休む耶麻子に運動を無理強い。
 体育館での二人の時間が生まれる。

 そこに同じく転入してきた喜久子を加えての学校生活。
 
 一気読み。
 日日日さんの1冊目の本。
 表現がうまいなあと思う。
 テーマ通りのラブストーリーでしたね。
 自分でも幸せいっぱいだった。

 私は――あなたが好きかもしれません。
 それも「大」が三つはつくくらい


 ってのに幸せを感じた。
 人を愛せるってすごい素敵だ。
 こういう青春送ってみたかったな。 

2007年07月20日

☆『ダブルハッピネス』(※性同一障害)


☆『ダブルハッピネス』(※GID、学校生活、フェンシング、悩み、家庭、ネット、仲間、反発、現実、手術、差別)
著者名:寄田みゆき(著)
杉山文野(原著)
出版社:講談社
単行本(06/5)
デザート
★★★★
出版年:2007.07
ISBN :9784063654608

“僕はこの世に生を受けた。
 女の気ぐるみを身につけて”


 実話。
 いろんなメディアで話題になっている杉山文野さんの著書『ダブルハッピネス』(←未読)をコミック化したもの。
 身体は女の子だけど心は男の子。
 その違いに違和感を感じてからの苦悩などが描かれてます。

 インターセクシャルを扱った『IS』『性別が、ない!』を読んでいることもあり、男か女か問題っていうのには理解がある自分。
 性の問題っていろいろあるよなあ。

 当たり前のように片方の性を受けた自分。
 世の中は様々。

 それでも、わかってくれる人、理解ある人がいるっていうのは本当に幸せだ。
posted by 未衣名 at 19:27| Comment(0) | 病気・障害者・性問題・医者

2007年07月06日

●『姫宮さんの中の人』(※コンプレックス)


●『姫宮さんの中の人』(※対人恐怖症、生徒会長、高校生、秘密、幼馴染み、姉、人体改造、研究所、ロボット、特訓、マッドサイエンティスト、陸上部、演劇部、部室)
著者名:月見草平
出版社:メディアファクトリー
MF文庫J
★★★★
出版年:2007.06
ISBN :9784840118729

“このことを知っているのは学校内に私と星野くんしかいないわ。
 この意味……わかる?”


 生徒会長の姫宮ちとせは学園の美少女。
 憧れの存在。
 そんな姫宮さんの秘密を知ってしまったのが主人公の星野純人。
 タイトルの、姫宮さんの中の人を発見してしまうのです。

 幼馴染みの結衣と姫宮さんと純人の三角関係。
 ラブコメです。
 結衣が自分のことを<ぼく>という<ぼくっ娘>ってのがまたヘンなところでツボです。

 ってのはおいておいて、真面目な話。
 これが想像以上にシリアスなものになるんですよ。
 同作者の『桜乃きらほの魔法医カルテ』ってのも前半はコメディだったんですけど後半がすごい真面目な話になるんですよね。
 これもさすがな展開。

 中の人の話、姉貴の話がなんともでさ。
 ネタバレになるのでいえないことが辛いんだけど、
 どちらが本当の姫宮さんかっていうか、どちらが好きなのかってのがいいテーマになってる。
 
 本当の自分とは。
 表紙に惑わされずぜひ一読をオススメ。

 一応続刊モノ。
 姉貴が教師として主人公と姫宮さんを監視に来ました。
 なんてベタな。
 

2007年06月23日

★『NR』(※記憶喪失)


★『NR ノーリターン』(※病院、医師、看護士、マフィア、ヤクザ、店長、手紙、中国人、陸上コーチ、バルセロナ、救世主、叔母、交通事故、宗教、恋、父親、AV、監督)
著者名:川島誠
出版社:角川書店
角川文庫(07/6)
★★★★
出版年:2004.11
ISBN :9784048735728

“そのときは思ってもみなかったね。
 こんなもんが、俺にとっての、
 世界の始まりになる音だったなんて”


 ハルヒシリーズのキョンみたいな語り口だなーと思って読んだ本は、青春小説かと思えばそうでもない。
 川島誠といえば青春小説といわれる『800』の作者じゃなかったか?
 マンガでしか知らないけど、そういう作家だったんだ……。
 と、ちょっと引いてしまった。

 まあ、汚いってわけじゃないんで楽しめましたけどね。
 上記キーワードには一部入ってますが、AVと精液って言葉がよく出てます。
 セックス描写も出てきます。
 AV撮影の様子もバッチリ描かれてます。
 妹を犯そうとするシーンも出てきます。

 なんともはや。
 今月の角川文庫の新刊なんですけど、表紙を見ても帯を見ても裏の紹介欄見てもこんな展開になるなんて……な話です。
 奇想天外っていうのかな。
 性と宗教が絡んだ話です。

 次は『800』読んでみるか。
 積読状態だからちょうどいい。

・あらすじ
 目覚めたら病院。
 交通事故により記憶の一部を失ってしまった主人公の高橋進。
 人から聞く話によると、日本屈指の素質を持ったランナーにして科学の天才だったらしい。
 枕元におかれた手紙に至っては自分が<救世主>だときた。
 ホントのところ、自分は一体何者?
 
 退院後、進は15歳の叔母に引き取られる。
 で、病室にもやってきたことのある中国人マフィアに拉致られる。
 とあるバイトをしていたらしく、そこの店長のところに連れて行かれるのです
posted by 未衣名 at 23:59| Comment(0) | 病気・障害者・性問題・医者

2007年06月23日

☆『ファンタジウム』(※難読症)


☆『ファンタジウム 1〜(続刊)』(※天才、才能、手品、マジック、マジシャン、賭博、ショー、ステージ、トランプ、トランク、祖父、夢、パーム、父親、母親、家族、不登校、師匠、公園、理想、トリック)
著者名:杉本亜未
出版社:講談社
モーニング
★★★★
出版年:2007.06
ISBN :9784063726084

“天才というものがいるとしたら、
 それはただ運命かもしれないな”


 マジシャンの祖父を持ちながら、サラリーマン人生を歩んでいる北條。
 彼は仕事先で向かった地下で、非合法カジノに居合わせる。
 一人勝ちしていたのは子ども。
 表紙になっている男の子・良です。
 彼はマジシャンの才能を持ちながら自由に生きている。
 後でゆっくり話を聞いてみると、祖父の知り合いらしい。
 イカサマ賭博は全て祖父からの伝授だという。
 
 良と良の才能にほれこんだ北條、二人の物語。
 ゆくゆくはプロへ行くのでしょうかねえ。

 前途多難であるかとは思いますがね。
 彼、良は読み書きができないんですよ。
 字が読めないことで心に闇を持っていて、
 それをじんわりと北條が解いていくストーリーでもある。

 学校に通っていない良。
 自由に生きることのすばらしさがここに詰まってます。
 

2007年05月29日

☆『そのときは彼によろしく』(※病気)


☆『そのときは彼によろしく』(※幼馴染み、三人組、過去、廃バス、元モデル、薬、犬、絵、アクアプランツ、再会、水草屋、孤独、事故、画家志望、フランダースの犬、プリズム、プレゼント)
著者名:市川拓司
宮園いづみ(画)
出版社:小学館
単行本・文庫
映画化
プチコミック
★★★☆
出版年:2007.05
ISBN :9784091311207

“あなたに会ったら、
 そのときはよろしく伝えてほしいって”


 いろんな意味を含む、『そのときは彼によろしく』。

 アクアプランツの店を営む青年・智史。
 元有名モデルの花梨。
 画家志望の祐司。

 強い絆で結ばれた三人の話。

 昔よく遊んでいた幼馴染みが別れ、そして再び再会。
 その話を描いている。

 楽しめました。

 なんというか、ピュア。
 てっきり『天国は待ってくれる』系の幼馴染み同士・恋の三角関係かと思ったけど違いました。
 恋もあるけどね、主に友情。

 ふつーに感動。

 ゴミの絵ばかり描いていた祐司が好き。
 トラッシュってそういう意味があるんですね。
 

2007年05月29日

●『吸血の季節』(※吸血病)


●『吸血の季節』(※血、提供者、殴られ屋、探偵、復讐、妹、過去、ドラック、薬、死、リストカット)
著者名:砂浦俊一
出版社:集英社
スーパーダッシュ文庫
★★★☆
出版年:2007.05
ISBN :9784086303613

“それなら、私があなたに血をわけてあげる”

 血を飲みたいという欲求に堪えられなくなる病気:吸血病(ヴァンパイアフィリア)。
 それにかかっている高校生の少女・紗衣。
 学校で彼女に血を分けているのは、事情を知っているリストカッターの鏡花。
 吸血という吸血鬼みたいな行為。
 その葛藤とかが描かれてる。

 殴られ屋の高校生に、
 紗衣を狙う復讐鬼に、
 不思議な左腕を持つ怪人に……。

 吸血という行為について、
 それ関連でいろいろなことが絡んでくる。
 うまく繋がってます。

 一番は紗衣の妹・亜矢のこと。
 彼女は一番最初の血の提供者。
 今は亡くなっている。

 表紙からわかる通り、百合です。
 理解がないわけではないので読めはしましたけど、
 エロがちょっと強くて自分にはちょっときつかったかなと思う。

 しかし、ラストには爽やかなものがあった。

2007年05月25日

☆『性別が、ない!』(※両性具有)


☆『性別が、ない! 1〜3(続刊)』(※四コマ、半陰陽、IS、インターセクシャル、男女、性別、ゲイ、性同一性障害、おかま、東京、名古屋、漫画家、劇団、病院、手術、改名、先生、教師、海外旅行、刺青、SM、両親、友だち、結婚、性転換、ホスト、新宿、修学旅行、肉体改造、胸)
著者名:新井祥
出版社:ぶんか社
本当にあった笑える話
★★★★
出版年:2005.09
ISBN :9784821182053

“性別が中間!?”

IS』を読み両性具有の話をもっと読みたいと思いこっちに手を出す。

 ISである著者の自らの体験を綴ったコミック。
 30歳になって自分がISなのだと知ったらしい。
 子どもの頃は女性として暮らし、
 今は男として暮らしてる(戸籍は女)。
 本職は漫画家で、専門学校の教師もしてる方。

『IS』みたいに非常にシビアな話かと思えば、こちらはコメディ調に描かれている。
 本人曰く、暗い話は嫌い。
 恵まれた育ちをしているんだなあと思った。
 理解してくれる仲間がたくさんいるのですよ。

 おもしろかった。
 人生はやっぱ楽しく生きなくちゃ。

※性ネタ全開ですが、えろくないので気にならないです。
 それもこのマンガの魅力かもしれません。
 
>余談
 自分名古屋に住んでいたことがあるので、万博ネタとマウンテンネタはうんうんと納得。
 その通りです。

2007年05月23日

★『夏の魔法』(※早老症)


★『夏の魔法』(※島、好きな人、想い出、コテージ、初恋、夏祭り、踊り、仲間、作家、小説、添削、名前、イルカ、家族、童話、人魚姫、白雪姫、秘密、過去、進路、夢、殺意)
著者名:北國浩二
出版社:東京創元社
ミステリフロンティア
★★★★
出版年:2006.10
ISBN :9784488017330

“どんなことがあっても、
 この秘密は絶対に守り通さなければいけない”


 年は22。しかし見た目は老婆の女の子が主人公。
 ファンタジーではなく現実世界での話。
 テレビで話題になったアシュリーと同じく、早期老化症の女性・夏希。
 この夏が最期なんだと悟った彼女は、
 大好きな男の子・ヒロとの想い出の地である島へ滞在することに。

 島へ着いてしばらく、夏希はヒロと再会。
 彼は夏希のお世話になる民宿でアルバイトをしていた。
 もちろん、老婆になった夏希に彼は気づかない。
 夏希は名前を偽ったまま、しばらく島で暮らすことになるのだが、
 後半から同じく民宿で働く若い女性に嫉妬を覚えるように。
 殺意が芽生えてくる。

 すげー哀しい話です。
 ヒロは今でも夏希のことを想ってるっぽいんだよね。
 今自分は目の前にいる。
 でもヒロに正体は明かせない……。

 小説だからね、いつかはバレると思って読んでました。
 しかしそういうカラクリがあったとは……。
 ある意味残酷。
 知らぬが仏ってまさにそのことだよね。
 
 もっと感動的なラストがあればもうちょい評価あがるんだけど。
 でも十分良い作品。