“わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、
★『少女七竈と七人の可愛そうな大人』(※恋愛、家族、孤独、北海道、雪、旭川、母親、父親、幼馴染み、美しい子ども、受験、進学、鉄道オタク、元警察犬、別れ、罪、恨み、男遊び、先生、教師、運命、名前、結婚) 著者名:桜庭一樹
出版社:角川書店
野生時代
★★★★
出版年:2006.07
ISBN :9784048737005
美しく生まれてしまった。”
一ヶ月で七人もの男と寝た母親を持つ主人公七竈。
母親は母親でちゃんとした理由があっての男遊びだったんだけど、
それで七竈の父親はわからずのまま。
普通の容姿を持つ母親から生まれたのは非常に美しい娘。
彼女の恋人というかの幼馴染み雪風も、七竈と同様に美しい容姿を持っていた。
まさに表紙の通り。
鉄道オタクの二人に、二人の世界に浸る二人に。
母親、七竈、雪風、元警察犬のシェパード、
雪風の母親と視点が変わりながら物語りは語られていく。
七竈の父親と名乗る目の見えない男とかね、いろいろ出てくる。
いんらんな母親への恨みはもちろん抱えている。
美しいことは罪、という話も含む。
「七竃がそんな顔に生まれてしまったのは君の母がいんらんだからだ。」
という雪風のセリフはいろんな意味が込められていてある意味切ない。
全体的には、七竈と雪風、二人の行方は……なストーリー。
高校卒業後の進路で彼らはバラバラになるんだよね。
直接的には書かれていないけどさ、彼らには分かれないといけない理由があって、静かにそれを受け止めているらしい。
それを思うと最後の一文は哀しすぎる。
互いに互いの名前を呼び合うところもいとおしい。


