“俺は、死ぬはずじゃなかってってことか?”
●『キリサキ』(※連続殺人鬼、案内人、殺し、名前、姉、学校、いじめ、麻薬、刑事) 著者名:田代裕彦(著)
出版社:富士見書房
富士見ミステリ文庫
★★★★☆
出版年:2005.02
ISBN :4829162929
すげーおもしろかった。
主人公の<俺>はなぜか死んでしまい、あの世とこの世の境にいた。
そこで会った案内人に生き返らせてもらえることになったが、
抜け殻になった俺の体には誰かが入ってしまい、
自分の体じゃなく他人の体に入ることになる。
自殺した霧崎いづみという、女の身体に。
自分の体を取り戻す方法はただ1つ。
俺の体に入った<誰か>を殺すこと。
少し前に読んだ『シナオシ』の姉妹本というかなんというか。
共通項が多い。
作者は違う作品だと割り切っているようだけど、世界観はほぼ同じ。
ラストあたりに隠された真実・カラクリも同様に見事だった。
かなりのサプライズ。
すごい。
あとは、殺しを行うものと、殺されるもの、または残された遺族や友人の気持ちってのがうまく書かれていて、許せる殺人というか、人殺しを<可>と思わせられる作品だった。
同じ場面を殺る側と殺られる側の視点で描くという書き方も面白い。
